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小説「檸檬」で知られる近代文学作家・梶井基次郎は、20編あまりの作品を残し、31歳の若さでこの世を去りました。死後、評価が高まり、現在では多くの文学愛好者にその名が知られるところとなりました。
梶井は持病の結核の療養のため伊豆・湯ヶ島を訪れ、約1年半滞在する中で、病魔に侵されながらも『桜の樹の下には』『筧の話』など6編を執筆しました。
梶井作品は、梶井自身の“散歩”の体験に根ざした作品が多く、作中に描出された湯ヶ島地区の情景は、現代においてもその名残を留めています。

「湯ヶ島檸檬忌」は、かつては、梶井が逗留していた旅館・湯川屋の主人が主催しておりましたが、湯川屋廃業後は、有志によって、「“新生”湯ヶ島檸檬忌」として、湯ヶ島の梶井基次郎文学碑“山の便り”の時節に顕彰の催しを行っております。
梶井の祥月命日である3/24には、梶井の菩提寺である大阪・常国寺にて、大阪での「檸檬忌」が毎年開催されております。